最終話 世界の中心でアイを叫んだけもの

世界中で賛否両論を呼んだラストシーン

 賛否両論を呼んだラストシーンです。弐拾伍話の終わる世界と同様、シンジの内面世界の煩悶と皆からの問いかけで構成されています。第弐拾五話では、あなた自身が望んだ、どうしようもない世界なのよ、と突き離されるシンジですが、最終話では、世界との距離の取り方を模索しながら、他者とのコミュニケーションのあり方や真実の定義を再構築していきます。

 最後は自己本位になるわけですが、うーん、僕自身はこの会話を聞いていて、何か自分の中に知らず知らずのうちに築き上げていた世界と自分との間の壁を1枚だけですが、ぶち壊したような感じがしました。安直に言い換えれば、他人の目なんか気にするな、他人がどうこう言おうと気にするな、所詮それは他人の中の都合のいい自分の姿でしかない。自分自信を肯定して、他人を傷つけないように他人との距離をある程度保ちながら自分自身の思うように生きろってことですよね。

 会話自体があっちにぶれたりこっちにぶれたりで分かりにくかったんですが、なかなか綺麗に収まったかなーというのが率直な感想です。ラストの種明かしはなかったけどこれはこれでいいかみたいな。最後のキャラクター全員の歓声は、ナディアの企画CD、BYEBYEブルーウォーターの時と同じで、キャラクターみんなの歓声でハッピーエンドで終わらすという手法できましたね。ちょっと短かったですが、ここにナディアのあのイイ感じの終わり方を持ってきたか〜〜〜〜と感激してしまいました。

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NEON GENESIS EVANGELION vol.08
出演:緒方恵美、三石琴乃、林原めぐみ、宮村優子
監督:庵野秀明
形式:Color, Dolby
言語:日本語
リージョンコード:リージョン2
販売元:キングレコード
発売日:2003/10/22
時間:48 分

みんなから祝福され、ありがとうと笑顔で言うシンジ

メインタイトルの「世界の中心でアイを叫んだけもの」はハーラン・エリスンのSF小説、世界の中心で愛を叫んだけものから拝借。新世紀エヴァンゲリオンの主人公碇シンジは「僕はココにいてもいいんだ!」と叫び、みんなから祝福されて物語は終わる。

最後は庵野秀明監督自らが実写で出演して、視聴者にお礼を言う計画もあったが破棄された。実写で監督自身が出てくるといえば、エヴァの前作に当たるふしぎの海のナディアのLD版・DVD版に収録されているオマケ劇場でも、数カットの写真で庵野監督が出演している。

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『エヴァとの思い出』

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