第八話 アスカ、来日

アスカ登場!

 お待ちかねのアスカ登場です。「チャ〜〜〜〜〜ンス」というセリフが浮かんだときに、庵野監督のアスカに対するイメージが固まったそう。

 ナディアの時もそうでしたが、第1話から第6話までは、ストーリーの沿革を形作るように真面目なシーンが続き、それ以後は様々な仲間達が交わってきて、学園物のようにギャグを交えつつ、時折シリアスなスパイスを盛り込むというストーリー展開に傾いていきます。エヴァではアスカが登場する回から、これまでのシリアスな空気を放棄して、一気にギャグ路線へと突き進んでいきます。

 また、前話の時田四郎のエピソードもそうですが、最初は組織同士で啀み合っていながらも、結局最後には協力態勢を敷いて勝利に導くという図式になっていますが、毎度毎度ジ〜ンと来てしまいます。


ナディアのリンカーン号対ガーフィッシュの戦闘を彷彿とさせる

 この回も絵がしっかりしていて綺麗です。アスカが登場する回から、ストーリーもかなり面白おかしく展開していきますね。戦艦の砲撃シーンが迫力あります。

 海を疾駆する使徒は、ナディアのガーフィッシュを彷彿とさせます。特に戦艦と謎の潜行物との戦いは、エイブラハム・リンカーン号のシーンと、陣立てからキャラクターの配置までソックリです。アスカとシンジが欄干に掴まって、使徒を観察しているシーンがありますが、やっぱりナディアとジャンを重ね合わせて見てしまいました。山寺宏一演じる加持リョウジも、前作のナディアで同じ山寺宏一が演じたエアトンとだぶって見えたり。シンジもギャグテイストたっぷりのセリフで、冒頭から終わりまで楽しませてくれる回です。ふたりで念じて使徒の口を開かせるときに、アスカが「変なこと考えないでよ!」って言ってるんだけど、変な事って何なんだろうなぁ。シンジも「変な事って?」って聞き返してます。未だに謎の部分です。

 使徒との戦闘のクライマックスでの、ミサトの「撃てーい!」のシーンは、顔の角度といい口の開け方といい、ナディアのNーノーチラス号で、一点突破を目指してバリアを破壊したネモ船長が、レッドノアに砲撃を命じるときの顔と同じですかね。最後のFly me to the moonは、いつもは歌っている歌手やバージョンが毎回異なるのですが、今回は画面の色が変わり、半透明のピンクに月が浮かんでいます。

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教室で自己紹介する惣流.アスカ.ラングレー

「チャ〜〜〜〜〜ンス」というセリフが浮かんだときに、アスカのキャラが決まったという庵野監督。この1カットは、97年の劇場版でも、何度か繰り返し出てくるが、第八話のような明るさはなく、ネガティブな意味合いで用いられている。

また、この回で登場する胎児状の使徒アダムは、貞本版エヴァでは、ゲンドウが指で摘んで飲み込む描写がある。劇場版でゲンドウの手にアダムの目があるのは、アダムが体内に取り込まれたという描写か。ビデオフォーマット版でも、ゲンドウの掌にアダムの目が埋め込まれている1カットのシーンが存在する。

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