第弐拾五話 終わる世界

 全ての使徒を倒し、発動される人類補完計画。なぜカヲルを殺したのか、シンジは苦悶する。なぜ殺したのか、問いかける綾波レイ。なぜエヴァに乗るのか、責める惣流.アスカ.ラングレー。アスカやレイもまた、それぞれの葛藤を抱いていた。

 孤独を怖れてエヴァに乗り続ける事に煩悶する惣流.アスカ.ラングレー。絶望を欲し、無へと帰りたがる綾波レイ。しかしレイは、もうすぐ碇に捨てられる事を怖れている自分に気づく。

 リツコやミサトが何者かに殺された後、碇ゲンドウはレイを連れて、人類補完計画を発動させる。全ての人間が境界を失い、すべてのものが虚無と化す。心の虚無を補うための計画と説明するリツコに対し、ミサトは大きなお世話だと反駁する。しかしミサトもまた、人には言えない心の傷を抱えていた。

 葛城ミサトはよい子であることを自ら強制していた。父に嫌われないために。しかしそれにも疲れ、汚れたいと願うミサト。有りの侭の自分を受け入れてくれる加持リョウジに身を委ねたと告白する。加持に安らぎを求め、父を求めていた。淋しさを埋めるために男に身を委ねていると責める皆にミサトは頑なに否定する。

 アスカは母に捨てられることを極度に怖れていた。自分は邪魔な人間だと感じるようになったアスカ。1人で行きたいと願うが、同時に1人でいることを嫌がる。

 人類補完計画の全貌が明らかにされる中、シンジは傷つくことを怖れ、孤独な世界を願った。シンジが望んだのは世界の終わりだった。それが今、目の前で進行している。シンジは他人に助けを求めるが、ミサト達は、自分を助けられるのは自分しかいないと諭す。今あるのは、あなた自身が望んだ、どうしようもない世界だと。 人々の心の補完は、続く。


深夜に流れる公共広告機構のCMと同じ孤独感を演出

 賛否両論を呼んだラストの第弐拾伍話と最終話ですが、当時読売新聞の夕刊でも大塚英二がエヴァのラスト2話を自己啓発セミナーと同じだと批判していました。当時大塚英二の評論を読んだときは小難しくてよく分からなかったせいもあり、自己啓発セミナーかぁ、そういう見方も出来るなぁでも自己啓発セミナーと似てるからって何が悪いんだ?程度の感想しか持ちませんでした。たぶん今読んでも同じ感想になるでしょう。

 ファンの間でもラスト2話は意見が割れたようで、最終話を見て切れたファンがテレビを蹴ったとか投げつけたとか、色々逸話が聞かれましたが、僕自身はというと、オンエアでは見えなくて、オンエア終了後にビデオで見たので、楽しんで見れた方でした。ビデオで見たからというのは余り関係ないかも知れません。その当時の心理状況がシンジ君と似通っていたので、自分と重ね合わせて見ることが出来ました。

 手法上で良かったのは、モノクロの写真を使ったところかな。公共広告機構のCMが深夜に流れるじゃないですか。あのCMって営利を追求していない公共広告だからちょっと不気味なんだけど、芸大の作品っぽかったり、実験作品っぽくて、胸にグッと来るものがある。しかもそういうのを深夜にやってるわけですから、孤独感もCMに自然と漂ってくるわけです。ラスト2話で、公共広告機構のCMと同じ雰囲気の写真が多用されていて、これも当時のアニメでは珍しくて、惹きつけられるものがありました。ラストの霧が晴れて、みんなから拍手で祝福されるところは、当時DVDを購入したとき、繰り返し見てました。残酷な天使のテーゼのアレンジバージョンに乗って祝福されるシーンは、ナディアのBYE BYE BLUE WATERと似通ってていいですよ。

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碇シンジ

第25話では、銃で撃たれてLCLに浮かぶリツコと、壁に血痕を付けて倒れているミサトのシーンが挿入されているが、既に大まかな案はあったようだ。もしこのまま劇場版が作られるようなことがなければエヴァの謎解きの部分はどうなっていたのだろう。OVA化の予定があったのだろうか。

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